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エンタープライズ営業は何が違うのか?「そもそも」なポイントをすっきり解説

エンタープライズ営業、すなわち大企業を対象とした営業。大企業と取引できれば大口の発注を獲得できる可能性があり、対外的な信用にもつながります。だったら中小企業なんかより大企業に営業したほうが得!というのはあまりに安易な考え。では、大企業を攻略するにあたって外せないポイントにはどのようなものがあるか、5点ピックアップしてご説明します。

1.社員数と歴史を軽く見ないこと

大企業向けの営業のあり方が詳細に解説された初めての専門書『エンタープライズセールス~大企業担当の営業組織が成果を出し続けるためのバイブル』(佐藤亮著 松村泉監修 翔泳社)において、中小企業と大企業の違いの本質は「社員数と歴史」と端的に述べられています。すなわち、大企業特有の複雑な購買プロセスや意思決定の遅さは結局のところ人が多いことに起因しているのであり、これまで長い時間をかけて固まったその行動様式はそう簡単には変わらないということです。

2.顧客社内の人間関係を理解すること

中小企業が相手であれば、顧客の担当者とその上司の人柄を把握していれば事足りますが、大企業の場合は関係者が多いので、その人間関係も把握しておかねばなりません。事実、大手企業を担当している営業マンは公式の組織図とは別に「人物相関図」を作っています。職務上はもちろん、大学の先輩・後輩のタテ関係、同期入社や社内運動部等のヨコ関係、担当者がベテラン社員ならばこれまでの経歴も含めて知っておくことが最後にモノを言います。

3.顧客社内の協力者を見つけること

営業をかけていると、顧客社内に当社商品を気に入って社内で推してくれる人物に出会うことがあります。そのような人物を外資系企業では「モビライザー」または「チャンピオン」と呼びます。エンタープライズ営業において意思決定者に直接プレゼンテーションできる機会はめったにありません。そこで、意思決定者に影響を与えられる人物を見つけ出し、当社商品を推薦してもらうのが有効なのです。この協力者にたどり着くために、前の項で説明した顧客社内の人物相関図が役に立ちます。

4.自らも顧客社内の協力者となること

営業マンは顧客企業の役に立つことが目的のはずです。ならば、できることがあれば何でもするべきです。たとえばシステム会社ならシステムに関することすべて、人材会社なら人材に関することすべてについて情報提供する、あるいはプロとしての知見を提供するといったことで、ようやく「仲間」と認めてもらえます。自社の商品に関することだけしか動かないならば、「業者」としか認知されないでしょう。「仲間」になってからが営業のスタート。当然そうなるまでには時間も要します。

5.営業担当者をサポートする体制があること

日本国内で従業員1000人以上の大企業の割合は約0.3%。当然エンタープライズセールスはリード(見込み客)の数が中小企業に比べてかなり少ないと言えます。このことは、数少ない営業先から契約を獲得するために最大限の努力をする必要があることを意味しています。外資系企業のエンタープライズセールスは基本的にチームで動いており、1回のプレゼンテーションにも「そこまでするか」という徹底的に作り込んだ資料と提案を提示すると言われます。これに対して営業マンの「個人商店」的な営業スタイルでは歯が立たなくなってきています。

いかがでしたか?エンタープライズセールスの比較的どのような商材に対しても共通するポイントをご説明しました。相手が大企業であろうと中小企業であろうとやることは同じ、と言えたのはもう昔の話。相手を理解し、相手に必要とされる営業が求められていることを忘れず営業活動にあたりましょう。